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峠の息吹を伝える上り横川サービスエリア(横川SA)~碓氷峠・峠の釜飯

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yokokawa_sa-19横川駅峠の釜飯

東京から信州軽井沢へ向かうには、昔から中山道最初の難所として聳え立つ碓氷峠を多くの人々を通過していきました。ここを通過していた鉄道も例が出はありませんでした。

幹線にもかかわらず、JR最急勾配66.7‰(パーミル、1キロあたり66.7mの高低差)を、新幹線が開通する1997年09月30日まで、この峠を上り下りしておりました。この峠を越えるため、横川・軽井沢の両駅で補助となる機関車を付けて、この峠に挑みました。そのため両駅での停車時間は通常より長く止まっていました。

峠の釜飯誕生

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聳え立つ碓氷峠

この時間を利用して駅弁をホームでも売っていましたが、停車時間割には売り上げが芳しくなく、おぎの屋4代目社長に就任した高見澤みねじ氏は、自らホームに立ってお客さんに要望を尋ね回りました。

そこで辿り着いた答えは、

「あたたかくて、家庭的な楽しいお弁当が求められている」

当時は保存技術も低く食中毒防止のため、駅弁は冷ますことが一般的でありました。そのような中であたたかい駅弁作りがスタートしました。

その過程で、当時のお茶の販売は陶器の容器に入れられて販売していたことを思い付きました。そしてその容器を製造していた益子焼の業者へ一人用の釜の作成を依頼し、「峠の釜飯」が誕生、昭和33年2月1日より横川駅で発売されました。

当時としては斬新かつあたたかい駅弁ということで、口コミで広がりをみせました。その後雑誌「文藝春秋」に掲載されて爆発的に売れるようになり、長野行新幹線(現北陸新幹線)が開業するまでの間は、人気駅弁の不動の地位を築きました。

販売スタイルも独特で、販売中は十分にお礼も言えないと言うほどお客さんが殺到していたため、その代わりに列車が到着・出発時に販売員全員が列車に向かったお辞儀をすることでも話題が上りました

そして列車のドアが開くと、「かま~めしー」「かま~めしー」という掛け声が峠にこだましていました。

新幹線開業後

新幹線開業後、鉄道の方は横川~軽井沢間が廃止されて、峠を越える列車は無くなりました。同じ時期に高速道路が開業したため、主戦場をサービスエリアへ移しました。
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おぎの屋が担当しているのは、上信越道の上りサービスエリアで、主力商品の一つとして販売がされています。

サービスエリア店舗の真ん中辺りに「峠の釜飯」が販売されており、休日ともなれば人通りが絶える事はありません。
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峠超えを伝える

釜飯以外にも、鉄道時代に峠の釜飯が有名過ぎてあまり知られていなかった「玄米弁当」などの弁当や「碓氷峠の力餅」、釜にあやかった「峠の釜アイス」や「釜りんご飴あめ」などのオリジナル商品とともにおみやげなどが販売されています。

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また、ここ上り横川サービスエリアには、1両を半分にしたような列車が置かれています。列車自体は九州で使われたキハ58という車両です。
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釜飯が発売された頃のアプト式時代(レールの間にラックレールが引かれていた)は、この峠を超えるために足回りを改良した信越本線専用のキハ57が開発されました。

おぎの屋が峠の釜飯発売当時の横川駅ホームとキハ57が停車している雰囲気を再現するために、JR九州で引退した車両を譲り受けました。運転部と客室部分は座席等を流用しているので、なかなか列車の雰囲気を再現できていると思います。もちろん、ここで釜飯を買って食べることもできます。
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車両側面は新たに製作され、入口のドアやデッキもありませんが、車内の雰囲気は再現できていると思います。側面には「急行 志賀 上野⇔湯田中」というサボが掲げられています。

当時、釜飯片手に列車で峠を越えた方も多いと思われます。もしかすると、釜飯は少しあの頃を思い出すことができるかもしれません。信州方面からの行楽地帰りには、是非立ち寄ってみて下さい。

おぎの屋横川サービスエリア店(上り線)
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所 在 地:群馬県安中市松井田町横川字井戸入917 横川サービスエリア(上り線)電話番号:027-395-3535

FAX:027-395-2777

営業時間:
レストラン:10時~22時
ショッピングコーナー:24時間営業
スナックコーナー:24時間営業

アクセス:上信越自動車道横川サービスエリア(上り線)

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